こんにちは。ドクターカズです。
8年前、「ドクターカズかAI(人工知能)か?」という記事を書きました。
当時は「AIが医者に代わる時代が来るのかなあ」なんて半信半疑でしたが、あれから8年。
いやあ、進歩しましたね。
私も時々AIを使っていますが、最近は驚くことばかりです。
以前は少し堅苦しくて、「優秀だけど融通が利かない秀才」という印象でした。
ところが今では、相手の気持ちに寄り添うような返事までしてくれるとか。
高齢者の話し相手になっているというニュースまで耳にします。
先日、60歳代の女性が来院されました。
「先生、数日前から体調が悪くて、チャッピーに相談したら病院へ行けって言われたんです。」
チャッピー?
もちろん今話題の生成AI、ChatGPTのことです。
ついにこの日が来たか…。
そう思いました。
その方はスマホの画面を見せてくださいました。
入力された症状から考えられる病気がずらり。
必要な検査、その病気ごとの治療法まで丁寧に説明されています。
まるで医学書を分かりやすく要約したような内容。
「これはすごい。」
AIが医師国家試験で合格点を取るという話も、なるほどとうなずけます。
でも、画面に並んだ病名を見ると、誰でも不安になりますよね。
お話をよく伺い、診察をしてみると、たぶん普通の風邪。
「よかった。」
患者さんはホッとした表情で帰って行かれました。
当院では病気だけではなく、仕事や家族のことなど、いろいろな相談を受けます。
ひとしきり話をされたあと、
「先生に聞いてもらえて心が軽くなりました。」
そう言って帰られる患者さんも少なくありません。
この一言が、医者を続けていて一番うれしい瞬間です。
人の心を癒やすのは、知識の量ではありません。
相手の話を真剣に聞いて、「それは大変でしたね」と気持ちを共有すること。
そこには信頼関係に基づいた心の交流が必要です。
先日、この話を妻にしたら、
「機械じゃダメ。温もりがないと心は癒やされない。
愛犬を抱きしめた時の癒やしは、言葉以上なんだから。」
なるほど。
……またロッキーのことを思い出しているな。
まあ、なんですな、結局のところ、
病気を調べるならチャッピー。
愚痴を聞いてもらうならドクターカズ。
チャッピーは一瞬で何万ページもの医学書を読み込み、可能性の高い病名を教えてくれます。
私は患者さんの顔色を見て、声を聞いて、世間話をして診断します。
そして「大丈夫ですよ」と一言添えます。
この一言だけは、
今のところチャッピーより少しだけ年季が入っています。
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