こんにちは。ドクターカズです。
医院の窓口でお会計をするとき、
「この金額って、どうやって決まっているんだろう?」
と思ったことはありませんか?
今回は保険証を使った保険診療のお話です。
美容整形や予防接種、健康診断などの自由診療は別として、保険診療で行われる医療行為には、すべて決まった値段があります。
診察、血液検査、レントゲン、注射、処方される薬まで、細かく点数が設定されています。
1点は10円として計算します。
「診察○点」「検査○点」「薬剤○点」というように積み上げていき、その合計から患者さんの自己負担割合(1割、2割、3割など)に応じて、請求金額が計算される仕組みです。
では、その点数を誰が決めているのでしょうか。
答えは国です。
国は2年に1度、「診療報酬改定」という作業を行います。薬の価格は毎年見直されます。
その内容をまとめた資料があるのですが、これがなかなかの代物です。
厚さは広辞苑級。
文章の難解さは六法全書級。
まともに読んでもなかなか理解できません。
「日本語なのに、日本語が難しい」
そのボリュームと難解な文章のため、時々必要なところだけ読むのが精一杯です。
今年はちょうど診療報酬改定の年でした。
昔は改定のたびに事務員さんが徹夜で作業していたという話を聞きますが、今は電子カルテがずいぶん助けてくれます。
とはいえ、設定変更や施設基準の届け出、新しいルールの確認など、やることは山ほどあります。
4月頃から準備を進め、いよいよ今月から新しい診療報酬がスタートしました。
「あれ、この場合はどうだったっけ?」
「この算定で合っている?」
と、スタッフと確認しながら進めていますが、まだまだ試行錯誤が続いています。
私はまだまだ若いつもりでいますが、この年になると新しいルールを覚えるのは大変です。
どうしてもスタッフについて行けず、時々ダメ出しをされることもあります。
それでも日々の診療が滞りなく進んでいるのは、きめ細かくかつ迅速に私をバックアップしてくれているスタッフのおかげです。
患者さんから見れば窓口のお会計はほんの数十秒かもしれません。
でもその裏では、たくさんのルールを理解し、正しく計算するための努力があります。
もし会計窓口がスムーズだったら、それはスタッフたちの頑張りの成果だと思ってくださいね。
このように医療費は国が定めた全国共通のルールに基づいて厳密に決められていて、個々の医療機関が裁量を挟む余地はありません。
私は開業して20年以上経ちますが、この分厚いルールブックとの付き合いに慣れることはなく、2年ごとに悪戦苦闘を強いられています。
PS: 最近、食料品の消費税引き下げが話題になっていますが、実は医療費には消費税がかかっていません。一方、医療機関が購入する注射器などの医療材料、薬剤、事務用品、医療機器などには、しっかり消費税がかかっています。
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