こんにちは。ドクターカズです。
ショーケンの愛称で親しまれた萩原健一さんが、亡くなられました。
ショーケンといえば、ザ・テンプターズのボーカルとして、1960年代後半に大人気を博したアイドルです。
当時、人気を二分していたザ・タイガースの沢田研二さん(ジュリー)とよく比較されますが、私のイメージではジュリーは「ハートのキング」、ショーケンは「スペードのジャック」といった感じです。
見た目は奔放で破天荒なイメージですが、愁いを帯びてどこか影があり、今にも壊れそうな繊細な一面をもっているところが、最大の魅力だったのだと思います。
ショーケンの俳優としての活躍は皆さんご存知の通りですが、テレビドラマ「太陽にほえろ」でのマカロニ刑事はまさにはまり役でした。
最終回に腹部を刺されて殉職するシーンは、今でも鮮明に覚えています。苦しそうなしかめ面で、かすれた声で絞り出すように話す姿が、当時10代で多感な少年だった私に、忘れられない鮮烈な印象を残しました。
(それなのに妻は、太陽にほえろで覚えているのは、ジーパンと殿下とドックだけなどと、不届きなことを言います。)
年を重ねてからも数多くの映画やテレビドラマに出演され、いぶし銀のような演技にますます磨きがかかり、観る者の心にしっかりと残像を残してきました。特に、憂いを秘めたアウトローの役では、ショーケンの右に出る者はいませんでした。
私生活では、たびたび世間を騒がせることもありましたが、どこか憎めないところも多く、ショーケンの型破りなイメージをますます強固なものにしていったように思います。
ショーケンの死因として発表されたGIST(消化管間質腫瘍)は、大学勤務時代、何例も主治医として携わったことがあります。たいていは手術や薬剤で治すことができましたから、ショーケンのGISTはよほど質の悪いもので、なお且つ闘病生活は長期に渡ったものと推察されます。
ショーケンは私にとって、あこがれのヤンチャな兄貴のような存在でした。苦虫をかみつぶしたような悲しげな表情と、しわがれた声で語りかけてくるあの姿を観ることはもうできません。
さらば、日本のジェームズ・ディーン 名優萩原健一。
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