こんにちは。ドクターカズです。
私は医者という立場上、患者さんの体重にはいつも気を配っています。
特に最近ぽっちゃり傾向が出てきた方には、決まってこう言います。
「太っていていいことは何もありません。膝や腰に負担はかかるし、生活習慣病にもなり易くなる。そして何よりも太った人の手術は大変なんです。」
初めのくだりは皆さん既にわかっておられるようですが、後半部分は意外にご存知ないようです。
元外科医の私の経験から、胃腸の手術ひとつとっても、内臓脂肪の多いと少ないとでは、手術の難易度が格段に違ってきます。
痩せた人のお腹の中は、大事な血管や臓器が一目瞭然ですから、手術もスイスイ進みます。
それに比べて、肥満の人の手術では分厚い脂肪が手術の邪魔をします。内臓脂肪に深く埋もれた臓器を摘出することは、時間もかかるし骨も折れるのです。
どちらかと言えば敬遠したいのが、外科医の本音です。
また、肥満の度合いによって、全身麻酔をかけた時の合併症のリスクも高くなってきます。
日頃から、患者さんにダイエットを勧めていますが、いざ実行するとなるとなかなか難しいようです。
巷には様々なダイエットの方法や食品・サプリメントなどが溢れています。しかしながら、体重を減らすためには、摂取するカロリーを減らすか、消費するカロリーを増やすしかありません。
わかりやすく言えば、食べる量を減らすか、運動する量を増やすしかないのです。
楽に実行できる方法があればいいのですが、そんなうまい話はありません。
ある患者さんから言われました。
「先生は、太らないように何かしているんですか?」
それを聞いて一瞬ドキリとしてしまいました。
勤務医時代は、手術や検査や外来などで、広い病院内を毎日飛び回っていましたが、開業してからは家と医院の往復だけで、活動量はめっきり減っていました。
週に数回泳いだり、近くの公園でウオーキングしたりしていたものの、徐々に体重は増えてきて、肥満とまではいかないまでも、決して人に誇れる体型ではありませんでした。
タバコを吸う医者が、患者さんに禁煙指導をする資格がないように、太っている医者が患者さんにダイエットの指導など、おこがましくてできるわけがありません。
そう思い立ったのが、ちょうど3年前の秋。
その頃流行していた私と同年代の森永卓郎さんやエド・はるみさんが登場するテレビCMにも触発され、私は自分のダイエットについて真剣に考え始めたのでした。
つづく
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