こんにちは。ドクターカズです。
ワニの涙に続き、もう少し涙ネタを。
涙は上まぶたの外側にある涙腺で、常時造られています。
では、そこで造られた涙はどうなるのでしょうか。
流涙として目からあふれ出たり、蒸発してしまうのはごく一部。
涙のほとんどは、目頭の上下にある小さな孔から、鼻涙管と言う細い道を通って、鼻の奥に流れ出て行きます。
お葬式の時などに、泣きはらしたご婦人方がハンカチを鼻に当てているのは、鼻から出てくる涙をぬぐっているんですね。
目頭から鼻、やがて喉へと流れていく涙。
「涙を飲む」という慣用句は、文学的であるだけでなく、人体の構造的にも納得の表現です。
ちなみに、「目から鼻に抜ける」ということわざは、とても賢くて抜け目のない例えであり、涙の通り道とは実は関係がありません。
この鼻涙管が細くなったり詰まったりすると、涙は行き場がなくなって、悲しくなくても自然に目からあふれてしまいます。
この現象は「流涙症」と呼ばれ、新生児や年配の女性に多く見られ、「目やにが多くなった」とか「涙でものがぼやけて見える」などの症状で、発見されることもあります。
この病気は、鼻涙管を広げて、涙が鼻に流れるようにしてやれば、治すことができます。
おっと…、私にはできませんから、眼科の先生に相談してくださいね。
このように、涙はたくさん造られた時だけでなく、鼻への通り道がふさがった時にもあふれ出てきます。
目はこんこんと涙が湧き出る泉のようなものであり、湧きだす涙が多すぎても、涙が流れ出るトンネルがせき止められても、泉はあふれてしまうのです。
時に神秘的にすら見える涙を流す行為を、こんなふうに医学的に検証してしまっては、身も蓋もないですね…。
もっとも、泉の根源を刺激する、人間模様の機微が原因の涙については、無粋な私はノータッチとしておきましょう。
いつもウルウル涙目のあなた、あたかも韓流ドラマの女優のように、いつも涙を流しているあなた、涙はちゃんと目から鼻へ抜けていますか?
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