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    ワニの目にも涙

    こんにちは。ドクターカズです。

    突然ですが、ワニは獲物を食べる時、涙を流すことをご存知ですか?

     

    これはワニが、エサになってくれた獲物に同情しているわけではありません。

    お食事中のワニに、特別な感情があるのではなく、食べ物を口に入れて咀嚼すると、その体の構造上、自然に涙が流れてくるのです。

     

    この現象は、昔から西洋ではよく知られていて、英語には「crocodile tears (ワニの涙)」いう、「うそ泣き」とか「偽の涙」を表す言い回しがあります。
    西洋の寓話などで、ワニが腹黒い偽善者に例えられるのも、こんなことが原因になっているのかもしれませんね。

     

    では、ここで涙の種明かし。

    ワニやカメの目尻には、体内の余分な塩分を排泄する器官があり、大きく顎を動かした時などに、この液体があたかも大粒の涙のようにこぼれ落ちます。

    ウミガメが産卵中に涙を流すのも、同じ原理です。

     

    人間にも、食事中に涙が出てくる病気があります。

    特別に悲しかったり、嬉しかったり、またあまりのおいしさに感激しているわけでもないのに、食べていると自然に涙が出てきてしまうのです。

     

    この病気は、顔面神経麻痺からの回復期などに、本来唾液腺に行くべき神経が、間違えて涙腺につながってしまうために起こります。

    ものを食べているだけなのに、唾液の代わりに涙がでてきたら、誰でもびっくりしますね。

     

    この病気を「ワニの涙症候群」といいます。

    無表情で食事をしながら、大粒の涙を流している姿は、あたかも涙目で獲物を食べているワニのよう。

    涙が流れる原因が解明されるまで、この病気の人はあらぬ誤解を受けたり、好奇の眼差しを向けられたりしたことと思います。

     

    いかつい外見に似合わず心優しいワニが、獲物に哀悼の意を示している…というほうが、個人的には好きですが、現象には必ず原因があるものです。
    一応、私も医師なので、ロマンばかりでなく、科学的見地も大切にしなければ…。

     

     

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