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    ハチにはご用心!

    こんにちは。ドクターカズです。

     

    いよいよ秋本番、山へ高原へ紅葉狩りやキノコ狩りに行かれる機会もあるかと思います。

    そんな時、注意していただきたいのが「ハチ」です。

     

    実際に刺された経験のある方もいらっしゃるでしょうが、たかがハチと…馬鹿にしてはいけません。

    日本国内でハチ刺されによる死者は、毎年二桁にのぼり、毒ヘビやクマに襲われて亡くなる人数より多いのです。

    ほとんどはスズメバチが原因ですが、今回は一般的なハチ刺されについてお話しします。

     

    ハチに刺されると、患部は熱を持って腫れあがり、ヒリヒリとした痛みを伴います。

    これは身体に入ったハチ毒が原因で、普通は数日で治ります。

    症状が刺された患部の痛みや腫れだけなら、まず心配はありません。

     

    問題は、ジンマシンや息苦しさ、頭痛・吐き気・下痢などの全身症状が出てきた時。

    ハチ毒によるアレルギー反応が原因で、血圧が下がって意識がなくなったり、ほっておくと命に危険が及ぶこともあります。

    特に、ハチに襲われた場所が人里離れた山間部だった場合、救急車の到着に時間がかかり、手遅れになる場合もあるのです。

     

    ハチに刺された時、まずすることは、患部を冷やすこと。

    刺された場所からハチ毒を絞り出そうとする行為は、反対に毒素を周囲に広めてしまう恐れがあります。

    ましてや口で毒素を吸い出そうなんて、絶対しないでくださいね。

     

    全身症状がなければ、市販の軟膏を塗ったり、抗ヒスタミン薬をのんだりして、通常の虫刺されと同じように対応すれば大丈夫です。

    万が一、全身症状が現れたら、大至急、医療機関を受診してください。

     

    余談になりますが、私の祖母は畑でハチに刺された時、刺された部位に漢数字の「九」の文字を何度も何度も指で書いて、痛みを我慢したそうです。

    なるほど、九はハチ(八)に勝ちますからね。

     

    ついでに言うと、刺された場所におしっこ(アンモニア)を塗るという民間伝承は、明らかな間違いですから注意しましょう。

     

    「ハチに2度刺されたら死ぬ」とういう言い伝え(?)があります。

    これはハチに刺されると、身体の中にハチ毒に対する抗体ができるため、身体の防御反応が過剰になり、腫れや赤みがひどく出ることを指したものでしょう。

     

    初回に刺されてからの期間やハチの種類、あるいは身体に入った毒素の量にもよりますが、一度でも刺された経験のある方は注意が必要です。

    もちろん、初めて刺された場合でも、重症化することはあります。

     

    ハチアレルギーは、花粉症と同じように血液検査で調べることが出来ます。

    もし、ハチにアレルギーを持っていることがわかった場合、携帯用のアドレナリン自己注射薬もありますから、ご心配な方は医療機関でご相談くださいね。

     

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