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    アマゾン原住民

    こんにちは。ドクターカズです。

     

    「アマゾンの奥地で孤立部族を発見」とういう記事を読みました。

    ブラジルの政府機関が、未だかつて文明と接触したことがなく、いまでも原始の生活を送っている部族の姿を映像でとらえたとの一報でした。

     

    私が子どもの頃は、南米アマゾンに限らず、文明と接触せずに原始の生活をしている人々が世界中のあちこちにいることは、ごく当たり前のことでした。

    船が難破して無人島に漂着し、文明化されていない先住民に出会うというようなことは、普通に想像できることだったのです。

    そう、まるでロビンソン・クルーソーのように。

     

    しかしながら、文明化の波が世界中に行き渡った現代、私が少年時代に思い描いた、南の島で原始の生活をする人々は、遠い過去のものとなりました。

     

    今回のニュースに接して、私はワクワクするというより、とても悲しい気持ちになりました。

     

    皆さんは、文明と未接触の人々の行く末を考えたことがありますか?

    これまで知らなかった、快適な文明生活の恩恵を受けることができれば、彼らにとって幸運なように思えますが、決してそうではありません。

    彼らが密林を後にして、現代の都市で生活すると、どうなるでしょうか。

     

    まず、彼らは、現代人が普通に持っている色々な病気への免疫力を持っていません。

    ですから、ほとんどの人は、早期に感染症にかかって死んでしまいます。

     

    なんとか生き残った人々には、食生活の劇的な変化が待っています。

    それまでの低栄養・低塩分の食生活が、高カロリー・高脂肪・高塩分の食事に変わるのです。

     

    糖尿病や高脂血症、特に高血圧が急速に進行して、多くは永く生きることはできません。

    連綿と続いてきた飢餓の生活が、一瞬で飽食の生活に変わるのですから、身体がついていけるはずがありません(参照:タイトル「日本人と糖尿病」)。

     

    ブラジル政府も当然そういうことを承知していますので、接触せずに静かに見守る姿勢を示しています。

    それでも、一旦発見されてしまったこのような人々が、文明社会と接触するのは時間の問題です。

    彼らにとっては、永遠に発見されず、密林の中で今まで通り、太古の暮らしを続けることが、一番の幸せであり、唯一の生き残る道なのです。

     

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