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    後医は名医

    こんにちは。ドクターカズです。

     

    初診の患者さんを診る時、私が最初にすることは緊急性があるかないかの判断です。

     

    例えば、腹痛で来院された患者さんを診るとします。患者さんの訴えや、お腹の触診・聴診などから、すぐに入院や手術などの必要性があるかないかを判断します。腹膜炎や腸閉塞などが疑われる時は、躊躇せずに救急車を呼ばなければなりません。

     

    しかしながら、そのような一刻を争う患者さんはごく稀で、ただの食あたりやお腹の風邪がほとんどです。

     

    ところが、ただの腹痛にしてはどうもおかしい…。血液検査やレントゲンなどでも、これといって異常はない。病名は定かではないが、何か引っ掛かるものがある。そんな場合が問題なのです。

     

    その時点で緊急性はないと思っても、その後の経過を見ないと判断できない時、私はこう言います。「症状を和らげるお薬を出しますから、もう少し様子を見てみましょう。良くならない時や、何か変化があった時は必ず連絡してください。」

     

    この「もう少し様子を見ましょう」という言葉がポイントです。

     

    昔から医者の世界には「後医は名医」ということわざがあります。

     

    病気というものは、発症した当初は症状も軽く、なかなか診断が定まりません。時間の経過とともに、その病気特有の症状や特徴的な検査データが出現して、そこで初めて確定診断がつくことも珍しくありません。

     

    ですから、後から診察する医者の方が、諸々の情報がプラスされた病気の全体像がつかめるため、圧倒的に有利になります。

     

    私がまだ駆け出しで、大学病院で患者さんを診ていた時、教授にいつも言われていたことは「その患者さんを初めに診た医者を批判してはいけない」ということでした。

     

    後医である自分からみたら、前医は診断を間違えて、トンチンカンな検査や治療をしていることがあるかもしれない。それでもそれを責めるな、馬鹿にするなという戒めです。

     

    経験を積んだ医者ならだれでも分かることで、病気における「時間」とは、それほどまでに重要な要素なのです。

     

    医者から「ひとまず様子を見ましょう」と言われた時、過度に心配する必要はありませんが、安心しすぎてもらっても困ります。

     

    ドクターカズはその後も、ず~っと貴方のことを気にかけて、どんな些細なことでも連絡を待っています。充分時間が経って「もう大丈夫!心配ありません」と言ってあげられる時まで、診療は続いているのです。

     

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