こんにちは。ドクターカズです。
お腹の中には、あちこち移動する正体不明の物体があります。
ん?今回は、ホラー映画の話?
いえいえ、違います。
ごくごく稀にですが、お腹の中に、普通は存在しない、しかも移動する物体があるのです。
その物体の名前は、なんと「腹腔ネズミ」!
最近ではネズミなんて、めったに見なくなりました。
ですが私が子どもの頃は、家の中にも、普通にネズミが住んでいました。
夜になって天井裏を走り回るネズミの足音が聞こえてくると、「そら、ネズミの運動会が始まった。」と祖母が言っていたのを思い出します。
腹腔ネズミは、正式名称を「腹腔内遊離体」といい、お腹の中の内臓表面から剥がれ落ちた脂肪塊が原因です。
脱落した脂肪の塊は、時間ともに丸みを帯びて硬くなり、あたかも石ころのようになります。
この石ころのようになったものが、身体を動かすたびに、ネズミのようにお腹の中をあちこち移動することから、「腹腔ネズミ」と呼ばれるようになりました。
腹腔ネズミは、通常は1~2㎝ほどの大きさで、例えるならウズラの卵のようなイメージですが、中には10㎝程の大きなものもあるようです。
ネズミといっても、お腹の中で特に悪さをすることはありません。
それが動くことで、痛みや不快を感じることもありませんから、よほど大きくならない限り普通は放置しておいても大丈夫。
お腹の中に、可愛いハムスターを飼っているようなものです…というのは言い過ぎですね。
私の専門外ですが、「関節ネズミ」というものもあります。
これは、膝などの関節内に骨や軟骨の一部が剥がれ落ちて移動するものを指しますが、腹腔ネズミと違って、痛みを伴うことがあるため、手術が必要になることが多いようです。
昔から、病気を媒介する厄介者とみなされてきたネズミですが、ハムスターやハツカネズミはちょこちょこ動く、可愛らしい生き物です。
身体の中をあちこち移動する小物体から、ネズミを連想してネーミングするなんて、先人たちのセンスも捨てたものではありませんね。
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